台風の時にサーフィンするなら危険を遠ざけろ

サーフィンゲート > 台風とサーフィン
台風って波がいいんでしょ?
いい波でもあり悪い波でもあるので難しいなぁ~そこんところを説明するよ!

サーフィンをやらない人へ

「馬鹿なサーファーが台風の時にサーフィンして流されて迷惑かけて。」とお叱りの声をSNSや掲示板でいただく。本当にそう思う。サーファーの一員として本当に関係各所の方々の迷惑をかけて、助けるために尽力していただいて頭が下がる。とともに、私は迷惑をかけないようにしようと誓う。

あくまでも私の考えだが、サーフィンをしない人の考える「台風の時にサーフィンのイメージ」とは、このような映像を頭に浮かべるのではないでしょうか?テレビで流れる台風のときの激しい波といえばこれが流れるでしょう。

動画の中盤で波のイメージがでてくるが、あのような波ではサーフィンはできません。でも、台風のイメージと言えば、ああいった荒れた海をイメージすると思います。

しかし、この動画に出てくる波が起きた、その前日になりますが、私は宮崎にて台風の波でサーフィンをしていました。

これは、私じゃありません。映像をいただきました。こんな大きな波でサーフィンするほどに鍛えてません。根性はありません。私が同じ宮崎で台風の時にサーフィンした波はこちらです。

台風14号チャンホンの時に宮崎某所でサーフィン

何が違うのか?答えは「場所が違う」。この一言に尽きます。海が荒れて波が激しい場所ではなみのりはできませんが、その波が届かない場所では、波乗りができるのです。

映像にあるぐらいの大きさの波で海もあれてなければ特に問題なくサーフィンが台風の時でもできるのですよ。なので、一緒くたにして、危険でないサーフポイントでサーフィンしているからと言ってサーファーを責めないでほしい。

初心者サーファーのための台風講座

初心者は、台風が来たからと言って、他のサーファーと同じように行動しないでほしい。一旦落ち着いて考えて。パドルはできるのか?海の状況を理解しているのか?流れはあるのか?波のサイズはどれぐらいなのか?今から海がどのようになるのか?サイズは上がるのか?下がっていくのか?風の向きは?

多分、どれ一つとっても答えられないでしょう。私が初心者だった時もそこまで考えたことはなかった。もちろん、答えられなかった。今では答えられます。経験があるから。その経験も、一朝一夕で身に着けたものではなく、長い年月をかけて理解してきました。

初心者サーファーなら、台風の時の海には近づかないで。上級者と一緒なら行けばいい。でも、その上級者がある程度、サポートしてくれることが前提。そんな優しいサーファーがいるならですが。サーファーなら、台風の時は誰かのサポートをするよりも、一本でもサーフィンがしたい。

これだけは守って

一人で行かない。お願いします。危険です。エマージェンシーです。一人では、そこでサーフィンができるのか?今の台風の状況だと危ないのか?判断ができるわけがない。管理人もサーフィン歴は、それなりに長いですが、台風の波でサーフィンする場合は、海を30分ほど眺めてから判断します。

見た目以上に危険な台風の時の海。それを初心者が見ただけで判断はできません。なので、決して、一人で海に行かないでください。事故に会いに行くようなものです。

台風の時にサーフィンするなら

ウネリとは

波には二種類の波があります。普通の波とウネリ。

天気予報などでたまに聞く言葉「ウネリ」。特に台風の時に聞くことが多いと思います。ウネリとは、波が遠くからやってきた力のある状態を指します。同じ大きさの波でも、普通の波とウネリの波ではパワーが違います。遠くからやってきた波にはパワーがあるのです。

なぜ、サーファーが台風でサーフィンがしたいのかと言えば、ウネリの波だから。波にパワーがあると、それだけ遊べる波なのです。全然違います。

台風の前と後では

台風がやってきて、近づいてくる時を「台風の前」、遠ざかっていく時を「台風の後」とした場合では、どちらのほうがサーフィンを楽しめるのか?

正解は、台風の後のほうがサーフィンを満喫できる。どっちでも楽しめるのですが、台風の前だと急激に波が大きくなって海が荒れてしまって、サーフィンができなくなる時があります。それに比べて、台風の後は、二三日は遊べることがあります。台風の後は、波があることに加えて、風がオフショアになりやすいという気象も影響しています。

どちらかにしか海に行けないという場合は、台風の後でサーフィンするのがおすすめです。

北緯20度の壁

ある程度のサーファーになれば聞いたことがあると思います。北緯20度

北緯20度を超えて日本に近づいてくるとウネリが入りだします。これは、昔から言われていることで、だいたいが当たっています。いつ行こうかなと思っているなら参考にはできます。ただ、すべてではない。

北緯25度あたりで遠くにあった台風からウネリが入ることもあります。それは、かなり大きな台風でした。大きな台風なら北緯20度なんて関係ありません。遠くからでもウネリを運んできます。そして、波は大きくてパワーがあって最高です。

リーシュコードの確認を

サーフボードはきれいに手入れしてるのにリーシュコードには無頓着なサーファーが多いです。「それ何年使ってるの?」「ゴムが伸びてない?」

普段のサーフィンでも気をつけたいリーシュコードですが、台風のような大きなサイズの波のときには特に注意。

台風のたびに新品を用意する、なんてことはできませんが、出来るだけ新しいものを。ゴムが伸び切ってないか。金具は錆びてないか。などの確認をしておきましょう。それだけやっても壊れるときはありますが、壊れる確率を減らすことはできます。

台風サーフィンのまとめ

サーファーもそこまで馬鹿じゃない。何も考えていないサーフィンもほとんどやったことがないサーファーが無謀にも誰も入っていない海で無茶をして流されて地元の方々に迷惑をかけている。一緒にしないでほしいとは思うけど、サーファーとひとくくりにされてしまう。なので、無謀なサーファーを見かけたら注意するようにします。

初心者サーファーは、「ここで入っても大丈夫かな?」と考えるぐらいなら台風サーフィンはあきらめる。上級者や中級者といっしょに行くならアドバイスをもらってサポートしてくれるならサーフィンする。

危険察知レーダーをフル稼働させて、少しでも「危ないかな?」と思ったら、サーフィンしない、海から上がる、を心がけましょう。

筆者:管理人が書きました

この記事を書いたのは、サーフィンゲートの管理人です。

台風の時に何度もサーフィンをしたことがあります。初心者の頃は、ベテランサーファーに連れて行ってもらって安全を確保しながら波乗りをしました。今では、一人で台風のときにサーフィンをするようになりました。

何度も体験した「台風のときの波乗り」の知識と経験を伝えて不幸な事故を防ぎたい、波乗りをしない人には、危険を回避するためにサーファーもいろいろ考えているということを知ってほしいとの思いからこの記事を書きました。

その思いが伝わり、不幸な事故が起こることがないことを願います。

サーフィンゲート > 台風サーフィン